【島ゆりのワイン日和】ワインのボトルあれこれ

May 18, 2018 at 1:03am | by Logstar.jp

島ゆりのワイン日和 第17回

ワインのボトルあれこれ

 

 お店に並ぶいろいろな形のワインボトル。よく見るとボトルには、大きくわけていかり肩となで肩の2種類のタイプがあることに気づくかもしれません。


 いかり肩のものは、伝統的にフランスのボルドー地方で使われてきたものです。カリフォルニアなど新世界のワイン産地でもボルドーに倣い、カベルネ・ソーヴィニョンやメルロー、ソーヴィニョン・ブランといったボルドーで使われるブドウ品種のワインには、いかり肩のボトルを使います。

 タンニンが多いボルドーの赤ワインは、熟成の間に澱が瓶内に蓄積されます。ワインを注ぐときに、いかり肩の部分でその澱が留まるようにこの形になっています。

 一方、なで肩のタイプは、フランスのブルゴーニュ地方のワインに使われるものです。そのためシャルドネやピノ・ノワールといったブルゴーニュ原産のブドウ品種に使われることが多いのです。

 他には、例えばリースリング品種など、アルザスやドイツの白ワインには、背の高い細身のボトルが使われています。

 また、ボトルの色にも意味があります。だいたいのボトルは、濃い緑か茶色ですが、これには紫外線をカットする目的があります。濃い茶色の方がカット率が多少上がります。ワインは紫外線に弱く、日光や蛍光灯などの強い光が当たると、ワインの質と味が落ちてしまいます。そのため、ワインボトルを熟成させるワイナリーのセラーではUVカットのライトを使用していることが多いのです。

 特に透明なボトルの場合はロゼワインなどワインのきれいな色が映えて見た目に美しいのですが、保護がないので扱いに注意が必要です。

 たまにワインショップなどで透明ボトルのワインが積み上げられているコーナーに明るいスポットライトがあてられている場合がありますが、そういうワインの購入には注意が必要かもしれません。

 ボトルの形状を工夫してブランディングしているワインもあります。また、ボトルの形自体に歴史があることも。

 例えばプレステージ・シャンパーニュであるルイ・ロデレールの「クリスタル」は、もともとロシア皇帝の要請により作られた歴史あるシャンパーニュで、毒を入れることを恐れた皇帝がボトルの底を平らにさせたというのは有名な逸話です。今でも同じ形状のボトルを使っており、透明なため紫外線から守るオレンジ色のセロファンに包まれて出荷されます。